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資料デザインを表す、段に重なったガラスのスライド
生成AIの教科書

資料づくり — 企画書・スライド・画像をAIで作る

徹底ガイド公開 読了目安 約10分

「来週までに企画書とスライド、ぜんぶ用意しておいて」。会社で『AI活用よろしく』と任された人にとって、いちばん心折れる瞬間がこれですよね…。真っ白なパワポを前に、まず構成で2時間、デザインで2時間、画像探しで2時間。気づけば夜中。でも、生成AIに頼り方を覚えると、ここがびっくりするくらい軽くなります。今回は、構成→スライド→画像→図解という資料づくりの全工程を、無料の範囲で、初心者でも今日からたどれる手順にしてお届けします。読み終わるころには、企画書の「たたき台」が30分で手元に来ます。

まず結論

資料づくりはAIに「構成→スライド→画像→図解」の順で任せると、いちばん早いです。構成はChatGPTで骨組みを作り、スライドはGamma・イルシル・Canvaのどれかで起こす。画像と図解は無料の範囲で生成し、仕上げの言葉と数字は自分の手で。これだけで初稿が30分で手元に届きます。

新商品の社内発表用、10枚の構成案を作って

スライド構成案(10枚)

1. 表紙:新商品「春の限定うどん」発表

2. 背景:春商戦の売上推移と課題

3. 商品概要:味・価格・販売期間

4. ターゲット:30〜40代女性客

5. 販促計画:SNS動画を軸に展開

…(6〜10枚目も続く)

出力イメージ(内容はダミー)。実際はあなたの企画の中身で埋まります

そもそも、資料づくりのどこをAIに任せたらいいの?

資料づくりは「考える」「形にする」「飾る」の3つの層に分かれます。AIが得意なのは、まんなかの「形にする」と「飾る」の2層だけ。中身を考えるのは、これまで通り人の仕事のままです。骨組みと装飾だけをAIに巻き取ってもらう、と決める。この線引きを覚えるだけで、迷子になりません。

資料づくり、ぜんぶAIに丸投げできたら…と思いますよね。でも、いきなり全工程を任せると、ぼやっとした企画書が出てきて、結局イチから書き直し。あるあるです。

コツは、作業を3つの層に分けて考えること。①考える層(誰に・何を伝えるか・結論はどこか)②形にする層(構成、目次、スライド化)③飾る層(画像、色、図解)。

AIが本当に強いのは②と③です。①の「考える層」は、社内の事情やお客さんの顔を知っている人にしか書けないから、ここはがんばって自分の言葉で書く。

例えるなら、料理で「献立を決める」のは自分、「下ごしらえ」と「盛り付け」はAIにお任せ、みたいな分担です。これだと、AIの仕事が増えても、自分の判断は残ります。

この線引きさえ覚えておけば、ツールが変わっても応用が効きます。まずは「中身は自分、見た目はAI」。これを口ぐせにしてください。

図解

資料作成は「構成」と「見た目」を分ける

いきなりスライドを作らず、まず中身の骨組みをAIに出させます。

  1. 01目的誰に何を決めてもらうか
  2. 02構成章立てと1枚ごとの役割
  3. 03下書き本文と図解案を作る
  4. 04整える余白、強弱、表現を人が直す
AIには構成、最後の判断は人。この分担が一番速いです。

AIが作るスライドって、社内資料として通用するレベルなの?

結論、社内資料の「たたき台」としては、いま十分に通用するレベルです。完成品をそのまま提出するのは、まだ早いです。文字の言い回しや、数字の根拠、デザインの細部は、人の手直しが必要です。でも、白紙から80点のたたき台までが、たった5分になる。この時短だけでも、導入する価値は十分にありますね。

「AIで作ったスライド、見た目はキレイだけど、なんか薄い」。これ、まわりからもよく聞きます。実際、現状のAIスライドは80点くらいの出来です。

ただ、考えてみてください。白紙から80点までを5分で運んでくれる、というのは、かなりの時短ですよね。残りの20点を人が乗せれば、提出レベルになります。

うちでも、企画書の初稿はAIで作って、社内のミーティングに持ち込み、その場で意見をもらいながら直す、という流れに変えました。最初から完璧を狙わないのがコツ。

あと、AIスライドが苦手なのは「数字の根拠」と「お客さんの固有名詞」です。ここはAIが知らない情報なので、人が後から差し込む前提で考えておく。

「たたき台」だと割り切ると、AIスライドはかなり使えます。完成品扱いすると、ガッカリします。期待値の置き方ひとつです。

AIが作ったスライドを確認する人のイラスト
AIが作ったスライドを確認する人のイラスト

まずは、構成案をAIに作ってもらうところから始めたい

構成案は、ChatGPTかClaudeに「テーマ・対象・スライド枚数」の3つを伝えるだけで作れます。たとえば「新商品の社内発表用、10枚」と書くだけで、目次と各スライドの見出しまでまとめて出てきます。これを土台に枚数を調整するだけで、構成を悩む時間が半分以下になることもありますよ。

資料づくりの最初の山が「構成」です。ここを越えると、あとは流れで進みます。

①ChatGPTを開く(無料版でOK)。②画面下のチャット欄に、次のテンプレを貼ります。

【コピペ用テンプレ】#資料の種類: 社内向け企画書 #テーマ: 〇〇 #対象: 営業部メンバー #枚数: 10枚 #ゴール: 来月の販促キャンペーン承認 #出力形式: 各スライドの見出しと、入れるべき要素を箇条書きで。

③Enterキーで送信。30秒くらいで、目次案がずらっと出てきます。④出てきた構成を見て、増やしたい・減らしたいスライドがあれば、続けてチャット欄に「3枚目を、お客様の声に差し替えて」みたいに頼むだけ。

ポイントは、最初から完成形を狙わないこと。3〜4回会話して、ようやく狙いに近づきます。AIは1発で当てる相棒ではなく、何度も壁打ちする相棒、と思っておくと気が楽です。

ここで作った構成案を、次のスライド生成AIに渡します。

図解

資料構成を作るプロンプト

スライドを作る前に、この指示で骨組みを出します。

#目的
社内会議でAI導入の方針を決めたい。
#相手
経営者と現場責任者が読みます。
#構成
5枚構成。各スライドの見出しと要点。
#条件
専門用語を避け、判断材料を先に出す。
資料は「作る」前に「並べる」。ここをAIに任せます。

スライドはGamma・イルシル・Canva、どれから試したらいい?

迷ったらまずGammaを試してください。日本語の精度と見た目のバランスが、初心者にいちばん優しいからです。日本のビジネス資料っぽさを出したいならイルシル、デザインの自由度ならCanva。3つとも無料で始められるので、同じ構成を入れて比べると、自分の業務に合うものが見えてきます。

スライド生成AIは、いまの代表格が3つあります。それぞれの「向いてる用途」を、ざっくり言うと…

①Gamma(ガンマ):テキストを入れるだけで、おしゃれな構成にまとめてくれる海外発のサービス。日本語にも対応。プレゼンっぽい、軽やかな見た目になりがち。

②イルシル:日本のサービスで、日本のビジネス資料らしい固めのデザインが得意。営業資料や社内稟議に強い。テンプレも国内向け。

③Canva(キャンバ):デザインツールにAI機能が乗った形。テンプレが豊富で、画像や図解も同じ画面で完結する。自由度はいちばん高い。

選び方の目安は、こうです。「とにかく早く・キレイに」=Gamma、「社内のお堅い資料」=イルシル、「広報・営業の販促物」=Canva。

おすすめは、同じ構成案を3つに同じ条件で入れてみること。同じテーマでも、見た目がガラッと変わるのが分かります。手で比べたほうが、説明より早いです。

スライド作成アプリを3つ比べて選ぶ人のイラスト
スライド作成アプリを3つ比べて選ぶ人のイラスト

実際にGammaでスライドを作る手順を、画面のどこを押すかまで教えて

Gammaは、Googleアカウントでサインインして、ホーム画面の「新規作成」から「テキストを貼り付ける」を選ぶだけで始められます。さきほどChatGPTで作った構成案をそのまま貼り、テーマを選んで「生成」を押す。これで10枚のスライドが3分ほどで完成します。手順としては、たった4ステップです。

では、実際の操作を順に追います。Gammaは日本語にも対応しているので、英語が苦手でも大丈夫です。

①gamma.app を開いて、右上の「サインアップ」からGoogleアカウントでログイン。クレジットカード登録は不要です(無料枠あり)。

②ログイン後のホーム画面で「+ 新規作成」ボタンを押す。作り方の選択肢が出るので「テキストを貼り付ける」を選びます。

③次の画面の入力欄に、さきほどChatGPTで作った構成案をそのままコピペして、「続ける」を押します。

④設定画面で形式は「プレゼンテーション」を選んで「続ける」。テーマを選ぶ画面になるので、シンプル系を選んでおくと無難です。最後に「生成」ボタン。3分ほど待つと、スライドが完成します。

あるあるの注意点として、無料版のAI生成は登録時にもらえる合計400クレジットの買い切りです(スライド生成だとおおよそ10回分。毎月は回復しません)。クレジット数や条件は変わりやすいので、最新は公式サイトで確認を。本気で使うなら、まず無料で試して気に入ったら有料プラン、という順番がよいかと。

出来上がったスライドは、右上の「エクスポート」からPDFやPowerPoint形式で保存できます。社内に渡すときはPowerPoint(.pptx)が便利です。なお、無料版はスライドにGammaのロゴ表示が入ります。社内のたたき台なら実害はありませんが、対外資料に使うときは有料版で外せます。

手順に沿ってスライドを作る人のイラスト
手順に沿ってスライドを作る人のイラスト

画像と図解も、AIで作りたい。無料でできる範囲を知りたい

画像はCanvaのAI画像生成、図解はGammaやChatGPTの図解機能で、無料の範囲で始められます。商用利用OKなものを選ぶのが大事です。実写風はAIで作るとまだ不自然になりがちなので、当面はイラスト系を中心に。図解は、文字で説明したい関係性をそのまま言葉でAIに伝えるのがコツです。

画像生成は、Canvaの「マジック生成」機能がいちばん入り口がやさしいです。①Canvaで新しいデザインを開く。②左メニューの「アプリ」→「マジック生成」をクリック。③「夏らしい爽やかな冷やしうどんの写真」みたいに日本語で指示する。④10秒くらいで4枚の候補が出てきます。なお、無料版のマジック生成は合計50回まで(毎月は回復しません)。本格的に使うなら有料のCanva Pro(月500回)です。

図解(関係図やフロー図)は、Gammaのスライド内に直接お願いするのが早いです。スライドの中で「ここに、顧客→営業→製造→納品の流れを矢印で示した図を入れて」とテキストで指示するだけ。AIが自動で図を組んでくれます。

もうひとつ、無料で覚えておきたいのが、ChatGPTにMermaid記法(フローチャート用の書き方)で書いてもらう図解です。「以下の流れを、Mermaid記法のフローチャートで書いて」と頼むと、コードが返ってきます。それをmermaid.live というサイトに貼ると、図がきれいに表示されます。

商用利用については、各サービスの利用規約に「商用OK」と書かれていることを確認してから使ってください。Canva、Gammaは無料版でも基本的にOKですが、AIが学習に使った素材の権利問題が話題になることもあるので、社外配布の資料では「念のため、人が描いたイラストや自社撮影の写真を優先する」という運用がいまのところ安全です。

AIが苦手なのは「特定の人物の写真」と「実在の商品の正確な再現」です。ここはこれまで通り、自社の撮影と素材サイトを使うのが無難。AIはあくまで「装飾の足し算」と思っておくと、安心して使えます。

画像と図解をAIで作る人のイラスト
画像と図解をAIで作る人のイラスト

資料づくりの次は、何を覚えたらいい?

次は第6章で、AIに「考えを整理してもらう」使い方に進みます。資料は形になっても、中身の考えがぼんやりしていたら届きません。情報の整理、要約、議事録の作り方など、頭の中をスッキリさせるAIの使い方を、次回は手順でお届けします。読者登録しておけば、更新はメルマガでお知らせします。

ここまでで、企画書・スライド・画像・図解という資料の「形」を作る手順は、ひととおりたどれるようになりました。

ただ、形ができても、中身がぼんやりしていたら、結局は伝わりません。次の第6章では、AIに「考えを整理してもらう」使い方に進みます。会議の議事録をきれいにまとめる、長い資料を3行に要約する、頭の中のごちゃごちゃをツリーに整理する、という業務に直結する使い方です。

更新はTalent Stackのメルマガでお知らせします。第1章から順番に読みたい方は、上のシリーズ目次から戻れます。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

次のタスクへ一歩踏み出す人のイラスト
次のタスクへ一歩踏み出す人のイラスト

図解

「形」の次は「考えの整理」へ

資料の見た目は作れるようになった。次は中身を磨く番です。

  1. 01ここまで企画書・スライド・画像・図解の作り方
  2. 02次の第6章議事録まとめ・要約・思考のツリー整理
  3. 03受け取る更新はメルマガ。目次から第1章にも戻れる
形ができても中身がぼんやりでは届かない。整理が仕上げです

参考にした情報源

この記事の内容は、次の一次情報・公式資料をもとにしています。気になる点はご自身でも確かめられます。

  1. 文化庁公的機関
    AIと著作権について

    生成AIと著作権の公的見解。商用利用の判断軸

    bunka.go.jp

  2. Gamma (公式ヘルプセンター)公式ドキュメント
    How do credits work in Gamma?

    無料版は登録時400クレジット付与・非回復と明記

    help.gamma.app

著者プロフィール

岩崎正宏 (MANTA) のプロフィール写真

岩崎正宏 (MANTA)

関西の飲食企業で広報・マーケを担当。映像制作・写真・SNS運用・AI活用の実務

中堅飲食グループの広報・マーケをしながら、UNLEASH TALENT で映像制作とデザインを手がけています。大事にしているのは「伝わるか」。見た目のこだわりも、AIを使った効率化も、ぜんぶ"伝える"ための道具です。YouTube(@MantaTV)の運営も含め、現場で本当に効いたことだけを書いています。

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